第57回 税理士試験 試験解答財 法人税法

第57回 税理士試験 法人税法

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法人税法

第1問

問1 (A社の資本的支出a)
(1)、原則的な取扱い

減価償却資産について、資本的支出として損金の額に算入されなかった金額がある場合には、その金額を取得価額として、その資産と種類及び耐用年数を同じくする資産を新たに取得したものとする。

(2)、選択して適用できる取扱い

旧償却方法適用資産に係る資本的支出については、(1)にかかわらず、その資産の取得価額に加算することができる。

(3)、 (1)と(2)の取扱いの異同
  • (1)の場合、資本的支出aに係る分の500 万円については、その対象となった
    減価償却資産Xの取得価額2,000 万円
    種類及び耐用年数を同じくする資産を新たに取得したこととなるため、定率法で減価償却される。
  • (2)の場合、資本的支出aに係る分の500 万円については、その対象となった
    減価償却資産Xの取得価額2,000 万円 の取得価額に加算することとなるため、旧定率法で減価償却される。

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問2 (B社の資本的支出b)
(1)原則的な取扱い

減価償却資産について、資本的支出として損金の額に算入されなかった金額がある場合には、その金額を取得価額として、その資産と種類及び耐用年数を同じくする資産を新たに取得したものとする。

(2)選択して適用できる取扱い
  • ① その事業年度の前事業年度において、(1)の適用を受けた減価償却資産(旧減価償却資産)と資本的支出額(追加償却資産)について定率法を採用しているときは、(1)にかかわらず、その事業年度開始の日において、これらの期首帳簿価額の合計額を取得価額とする一の減価償却資産を新たに取得したものとすることができる。
  • ② その事業年度の前事業年度において、(1)の適用を受けた追加償却資産について定率法を採用し、かつ①の適用を受けないときは、(1)及び①にかかわらず、その事業年度開始の日において、①の適用を受けない追加償却資産のうち種類及び耐用年数を同じくするものの期首帳簿価額の合計額を取得価額とする一の減価償却資産を新たに取得したものとすることができる。
(3) (1)と(2)の翌事業年度の取扱いの異同
  • (1)の場合、資本的支出bに係る分の600 万円については、翌事業年度開始の時において、減価償却資産Yと種類及び耐用年数を同じくする資産を新たに取得したものとして、別個に減価償却される。
  • (2)の場合、資本的支出bに係る分の600 万円については、翌事業年度開始の時において、 減価償却資産Yと期首帳簿価額の合計額を取得価額とした、一の資産として減価償却される。

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問3 (C社の有価証券c)
(1) 譲渡利益又は譲渡損失額の意義について
  • 譲渡損益とは次の①-②の金額を言う。
  • ① その有価証券の譲渡対価の額(みなし配当の額を除く。)
  • ② その有価証券の譲渡原価の額(1 単位当たりの帳簿価額×譲渡した有価証券の数)
(2) 有価証券cの譲渡利益額又は譲渡損失額を計算する際の検討過程について
■検討過程
有価証券cは取得請求権付株式であり、これを請求権の行使により譲渡している。またその取得の対価として取得法人の株式のみを取得した場合の譲渡対価の額は、譲渡直前帳簿価額とされる。
また、請求権行使に係る譲渡については、現金30 万円の交付を受けているが、これは1株に満たない端数相当部分に該当するものであるため、その取得をする法人の株式のみが交付された場合に該当する。その結果、譲渡した有価証券Cの時価300 万円と、交付を受けた種類株式Zの価額(270 万円+30 万円)とが同額となる。
よって、譲渡対価の額は、有価証券cの譲渡直前帳簿価額となるため譲渡利益は発生しない。
■有価証券cの譲渡利益額又は譲渡損失額の計算
・① 譲渡対価の額    1,000,000
・② 譲渡原価の額    1,000,000
・③ ①-②=0
■種類株式Zの取得価額の計算
有価証券cの請求権行使直前の帳簿価額相当額
∴ 1,000,000
問4(D財団法人の支出d~f)
(1) 支出d

支出Dについては、法人税法上 指定寄附金に該当するため、その支出した寄附金のうち全額が損金の額に算入されることとなる。

(2) 支出e

支出eについては、法人税法上 特定公益増進法人に対する寄附金に該当するが、D財団法人が公益法人等であり損金不算入の規定が適用されないため、その支出した金額のうち損金算入限度額に達するまでの金額が損金の額に算入されることとなる。

(3) 支出f

支出fについては、法人税法上 収益事業に係る寄附金とみなすため、その支出した金額のうち損金算入限度額に達するまでの金額が損金の額に算入されることとなる。

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第2問

計算や法的判定のプロセス(1)
同族会社・特定同族会社・特殊支配同族会社の判定に関する事項
(1)株主順位
① Aグループ 1,000+300=1,300
② Bグループ 700
③ Cグループ 500
④ 合計 2,500
(2)同族会社の判定
2,500/2,500=100%>50% ∴同族会社 ①
(3)特定同族会社の判定
期末資本金1億円以下 ∴特定同族会社に該当せず留保金課税適用なし ①
(4)特殊支配同族会社の判定
1,300/2,500=52%<90% ∴特殊支配同族会社に該当しない ①
乙社株式に関する事項
1 みなし配当
(1)取得金銭 10,000,000+15,000,000=25,000,000
(2)資本金等の額 10,000,000
(3)(1)-(2)=15,000,000 ①
2 受取配当等の益金不算入
乙社は設立当初より甲社の完全子会社であるため、関係法人株式等に該当する ①
(1) 受取配当等 15,000,000
(2) 控除負債利子 0
(3) 15,000,000-0=15,000,000

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計算や法的判定のプロセス(2)

(単位:円)

資本金等の額に関する事項

甲社の資本金等の額について、当事業年度中の変化と期末の残高を、法人税法上の規定(政令を含む。)を踏まえながら説明しなさい。

1 当事業年度中の変化
(1)減資により、資本金の額が25,000,000 円減少して100,000,000 円となるが、同額が資本金等の額の増加額となるため、減資による資本金等の額の増減はない。①
(2)一方、減資により生じた資本剰余金を原資に剰余金の配当を行ったことにより、これが資本の払い戻しに該当する。①
この配当により減少する資本金等の額は、以下のとおりとなる。
125,000,000×0.034(注)=4,250,000 ①

2 期末の残高
125,000,000-4,250,000=120,750,000 ①
収益及び原価の帰属事業年度に関する事項
1 X工事
請負金額50 億円未満につき、長期大規模工事に該当しない。 ∴調整なし ①
2 Y工事
請負金額50 億円未満につき、長期大規模工事に該当しない。 ∴調整なし ①
3 Z工事
(1)判定
   ① 請負金額 5,000,000,000≧5,000,000,000
   ② 期間 H19.5.1~H21.6.30≧2 年
   長期大規模工事に該当する①ため、工事進行基準による税務調整が必要 ①
(2)税務上工事利益
   ① 見積利益 5,000,000,000-4,000,000,000=1,000,000,000
   ② 当期工事利益

(3)会社工事利益 0
(4)(2)-(3)=375,000,000

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計算や法的判定のプロセス(3)

(単位:円)

売上値引に関する事項

 Y工事に係る値引きは、合理的事由に基づかない債権放棄であるため寄附金に該当する。①

(1)支出寄附金
その他 50,000,000
(2)限度
① 資本基準 120,750,000×12/12×2.5/1,000=301,875 ①
② 所得基準 (410,421,668+50,000,000)×2.5/100=11,510,541
③ (①+②)×1/2=5,906,208
(3)損金不算入額
(1)-(2)=44,093,792

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人件費に関する事項
1 役員の判定
D氏  ○50% ○10% ○5% 役員 ①
2 役員給与
(1)甲社は特殊支配同族会社に該当せず、かつA氏の役員報酬は定期同額給与につき、 全額損金 ①
(2)B氏、C氏の役員報酬は定期同額給与につき、損金 ①
(2)D氏の給料は、役員に対する給与であるが定期同額給与につき損金 ①
(3)E氏への報酬は事前確定届出給与につき、損金 ①
(4)D氏への賞与は、事前確定届出給与に該当しないため、全額損金不算入
3 使用人に対する決算賞与
D氏以外の使用人に対する決算賞与は、当期末の翌日から1月以内に支払っていないため、損金不算入

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計算や法的判定のプロセス(4)
1 乗用車
平成19 年3 月31 日以前取得 ∴ 旧定率法 ①
(1)限度 
① 250,000×0.319=79,750
② 250,000-5,000,000×5%=0①② 部分は①
③ ②≦0 ∴ a 250,000-1=249,999
b (5,000,000×5%-1)×12/60=49,999
c a>b ∴49,999
(2)追加計上額 49,999-0=49,999
2 トラック
平成19 年4 月1 日以後事業供用 ∴定率法 ①
(1)判定  
① 償却額 2,000,000×0.500=1,000,000 }
② 保証額 2,000,000×0.06249=124,980 ①
③ ①>② ∴通常償却 ①②③部分は①
(2)限度
2,000,000×0.500×12/12=1,000,000
(3)超過
750,000-1,000,000=△250,000 ∴250,000 円を追加計上

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保険金収入に関する事項

翌期において倉庫用建物を再建築する予定であるため、保険差益に係る圧縮特別勘定を計上する ①

(1)経費 2,000,000
(2)差引保険金 20,000,000-2,000,000=18,000,000
(3)保険差益
① 被災直前簿価 平成19 年3 月31 日以前取得につき旧定額法 ①
9,500,000-(20,000,000×0.9×0.066×6/12)=8,909,000 ①
② 差益 18,000,000-①=9,094,000
(4)繰入限度

(注)15,000,000<18,000,000 ∴15,000,000

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所得金額の計算

法人税額の計算

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上記解答について

※上記解答は独自に作成されたものであり、公式に発表したものではございません。ご理解のうえ、ご利用下さい。

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